・秋葉原にあった美術館
以前と比べて美術館・博物館に行く機会は少なくなってしまいましたが、私が最も足を運んでいるのは上野にある東京国立博物館だと思います。ただ、足を運んでいると言っても、国立博物館では常設展示以外に「○○展」などという特別展を開催しているのが普通。常設展だけ見に行く場合もありましたが、特別展目当てに足を運ぶというケースがほとんどでした。
しかし、展示内容があまり変わらない博物館や美術館というのも存在しています。個人や企業の美術・博物館に多いのですが、いつ行ってもほとんど同じ作品が展示されているわけで、普通は何度も出掛けないのかもしれません。そんな中、いま思い返すと1ヶ所だけ何度も足を運んだ美術館があるのです。
「ミナミ美術館」。それは、秋葉原の電気屋さんに入っていた美術館でした。
今から20年くらい前の話でしょうか? 秋葉原のド真ん中に素晴らしい美術館がありました。そこに展示されていたのは、サルバドール・ダリの宝飾作品と、彼の代表作とも言える大きな絵画「ポルト・リガトの聖母」。私は、何度も何度もこれらの作品を見に足を運んだのです。現在は、確かディスカウントショップのドン・キホーテになってしまったミナミ無線のビルに入っていたのですが、家電売り場を通りつつエスカレーターで美術館へ行った光景が思い出されます(どういうわけか、私はエレベーターがあってもエスカレーターを使うことが多いんです。よほどの高層階は別ですが…)。
そもそも、秋葉原という街は私にとって魅力的でした。と言っても、当時は出始めて間もないCDや、まだ普通に置いてあったLPを買いに行ったり、あるいはオーディオを見に行ったりという感じでしたが。今でもよく行く場所ではあるものの、街の様相は一変しています。常に時代の先端を行っている感のある秋葉原。次は、どう進化して行くのでしょうか…。
ちなみに、バブル崩壊と共にミナミ美術館のコレクションも放出され、「ポルト・リガトの聖母」は現在、福岡市美術館に所蔵されています。
※懐かしいミナミ美術館のポストカード。手元に、綺麗なまま何枚か残っています。
そう言えば、いつの頃からか展覧会のグッズ売り場でポストカードをほとんど買わなくなりました。ずいぶん以前は、よく買っていたのですが…。
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コメント
私も美術館には気なる企画展をしている近隣の美術館をチェックして出掛けます。
気に入っていた美術館が無くなるのは残念です(出光美術館大阪とか)。
私もポストカードは買いませんねそういえば。
図録は買うのですが。
Posted by: tokusa様
コメント有難うございます。
美術館にしてもお気に入りのスポットにしても、
なくなってしまうと残念ですよね。振り返ると、
そういう場所がいくつか思い返されます…。
Posted by: @bijutsubaibai
よく行く美術館ではなく、時間帯の話ですが。
国立美、博物館では特別展開催中の金曜日は20時まで開館していることが多いですよね。
それを知らない人が多かったので、金曜日の夜はのびのびと会場を巡ることができました。
ところが、先日京都国立博物館で開催された「大絵巻展」に金曜夕方6時半に行ったら、長蛇の列で数十分待ち。
京博の、金曜閉館間際の閑散とした空気が京都の好きなスポットのひとつだっただけに、少し悲しい気分です。
Posted by: ハギワラ様
コメント有難うございます。
最近では、夜間開館も少しずつ知られてきましたね。お気に入りのスポットやその状況が変わるのは残念ですが…。
そう言えば、六本木ヒルズの森美術館は、火曜を除き22時までやってて良いですね。展望台は1時まで営業(笑)。
Posted by: @bijutsubaibai
こんにちは。楽しく拝見しました。バブル期の美術品の流転に非常に興味があります。ミナミ美術館があった時はこどもだったので知る由もなかったです。ミナミ美術館は「ポルト・リガトの聖母」以外にも油彩は持っていたんですか?諸橋近代美術館が所蔵する「テトゥアンの大合戦」や窓辺に立つ後ろ姿の女性を離れて見るとリンカーンの肖像に見える絵もバブル期に日本にあったようですが、ミナミ美術館が持っていたのでしょうか。それとお願いがあります。ミナミ美術館のポストカード全作品をこちらで公開できませんでしょうか。スペースがありましたら是非お願い致します。
Posted by: ぽぽ様
コメント有難うございます。この美術館はダリの宝飾品をメインに展示していた美術館で、絵画は確かポルト・リガトの聖母しかなかった気がします。よって、ポストカードもほとんどが記事にあるような宝飾品の写真ですね。
なお、記事の更新すらできていない状態ですので、ポストカードを1点1点スキャンして公開する手間はとても掛けられません。また、当サイトでは個別の商品・作品等の写真展示は基本的にしておりませんのでご了承下さい。この記事では(あくまで参考写真として)わざと写真を小さくして載せていますが、美術作品の著作権保護や所持者の権利保護もありますので、ご理解いただければ幸いです。
Posted by: @bijutsubaibai