・競りの妙 ある狭い競り その3
私は、このネットオークションに出されている現代美術品に入札してみました。
締切の2日くらい前に入札したのですが、しばらくの間、入札者は私1人。ところが、予想通りというか案の定というか、終了1日前になって他の入札者が現れました。まあ、これがネットオークションというものでしょう。大抵の場合、直前になって他の入札者が現れたり競りが発生したりするものです。ただ、競ってくるのはこの1人だけ。終了時間直前になっても、競っているのは私とその1人です。どうやら一騎打ちのようでした。
このオークションは、ある会社が主催していて基本的に一般の出品者はいないオークションです。ですから、別IDを使って自分の出品物を競り上げるという行為はありません。もっとも、主催している会社が値を吊り上げようと思えばできますし、出品を委託している人が存在するなら自ら入札する可能性もあるにはあるでしょう。会場で人と人が競り合うオークションですら吊り上げと思える行為がある中、相手の見えないネットオークションで疑おうとすればいろいろと疑えます。が、それでも私は(理由はいくつかありますが)競っている相手がこの美術品を欲しがっている正規の入札者だと感じていました。
そしてもう1つ…。名前も顔もわからないネットオークションで、私はこの現代美術品を競っている相手が「自分の知っている人ではないか?」という予感がしていたのです。
※この話のその4は『裏美術売買』に掲載します。
※次回、裏美術売買の読者募集を行います。
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コメント
一昨日の中秋の名月に、ここ京都南部では「お月見泥棒」の行事があります。我が家の玄関にススキを活けて、横に団子やお菓子をお供えしておくと、夜、子供達が勝手に泥棒していきます。100個あまりのお菓子が2時間ほどで無くなりました。この地方ではこの行事が終わると、いよいよ本格的な秋の到来となります。
ネットのオークションも偶に参加しますが、競ってくると品物を得ることより、競りに勝ちたい一心で、いつも高い物を買わされてしまいます(笑)。しかし時々マニアな物を2人でセリアがっさている時は、妙に近親感が出て、一度相手の顔を見てみたくなってしまいますね。
最後に一句 「碧天に紅白を供えて曼珠沙華」
我が家の庭では今、私の大好きな曼珠沙華が咲いています。それも紅白で、毎年咲いてくれます。毎年決まって訪れる、「自然の便り」はうれしいものです。
Posted by: 雲様
コメント有難うございます。季節の話題は嬉しいですね。記事の内容に触れて下さる点も、書き手としては有り難いです。
近々、裏美術売買の読者募集を期間限定で行いますので、よろしければお申し込み下さい。
Posted by: @bijutsubaibai
今までネットオークションで幾つか品物をゲットしておりますが、雲様の「競りに勝ちたい」という気持ち、痛いほどよくわかります。
しかし現実は、終了時間直前になって手の届かない世界へいってしまったもの、数百円で競り負けたもの等数知れません。素人ながらオークションの醍醐味を味わえるその状況を楽しんでいるのも事実です。
Posted by: shuttle様
コメント有難うございます。
性格にもよるでしょうが、どんな人でも競りになれば負けまいと思うものです。予定価格より高くなってしまった経験を持つ人は多いでしょう。
その一方、競り負けても悔しさは残るのですから始末が悪いですよね(笑)。
Posted by: @bijutsubaibai
そうなんです、shuttle様。逃した魚は大変大きく、いつまでも記憶の中にあり、なぜ後1枚や2枚だせなかったのかと・・・・。「それみろ、もうあんな品物はでてこないじ゛ゃないか!!」 と、いつまでも記憶の片隅に残るのが、なんともやるせないですね。
私も素人ながら、「椀伏せ」もごくたまに参加します。京都の「古○会」のような時間のかかる入札方式よりも、スピード感あふれた競りになりますが、自分で物の値段を付けるという意味で、良い訓練に成りますね。この訓練は時々、高い物につきますが・・・・(笑)。
最後に一句 「 彼岸の空に いも月残る 」
Posted by: 雲様