・2015年の美術売買
今年もほとんど更新せずで、アッという間に年末となってしまいました。
ここ数年、株価の上昇や中国の好景気などがありましたが、さすがに末端業者の私にも影響はあったようです。オークション(ネットオークションではなく、オークションハウスなどのオークション)落札価格も、例えばコンテンポラリーアートなどは高騰していた頃の価格に戻った作品も少なくありませんでした。
コンテンポラリーアートに関しては、その時その時で流行というか人気の作家・作品があるのですが、急激に値が上がった作品があったり、一昔前に急落していた作家・作品の価値が戻ってくるといった現象も見られました。短期間にこれほどの値動きを見せるのは、現代美術の世界ならではことと言えるでしょう。
身近なところでは、ネットオークションでも面白い動きが見られました。これに関しては後日記事に書こうと考えているのですが(いつになるかわかりませんが…)、このブログでも何度か書いた通り「値段のつく品・つかない品」というのが、より明確にハッキリと線引きされるようになったようです。大量の「お宝」が安値で取引される一方、競りが発生している作品を見るとこれまで以上にヒートアップしている状況も見受けられます。星の数ほどの美術品が出品され続ける中、狙い済まして良品を買おうとする方が増えてきたということなのかもしれません。
世界的に不安定な情勢や中国経済の減速など、なかなか先行きが見通せない状況になってきました。仕事として美術品を扱っている側としては、多少なりともこうした情報や景気の流れを知っておかなければなりませんが、コレクションする側とすれば、ブレることなく「自分の欲しい品を買う」という大原則を崩さないことが大切でしょう。興味がない、あるいは作品から魅力を感じないのに「この作家がこの価格は安い」「欲しくないけど安いから買うか」という感じで購入すると、結局は後悔することが多いです(と、わかっていながら私も毎回失敗するのですが…)。
先程も書きましたが、ネットオークションで興味深い事例がいくつかありましたので記事にしたいと考えております。気長にお待ちいただければ幸いです。
それでは皆さん、よいお年を。
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