・2019年の美術売買

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ここ数年と同じくページの更新が進んでいませんが、年末の記事をアップしたいと思います。

今年は(今年も?)、特に変わりない1年という感じでした。景気の波はあるのでしょうが、個人的にはあまり感じなかったでしょうか?

ただ、ここ何年かの間、仕事のあり方について考える機会が増えたというか「自分の仕事」について改めて考えることが多くなってきました(これについては、いま掲載している記事でも触れているつもりです)。そんな中、私がお世話になっている方で現代美術のセカンダリー(古物)取引では有力な美術商がポツリと言ったことが印象に残っています。「最近、商売がつまらない」。

手頃な価格で作品が届くようにと数を作られた版画がとんでもない値段をつけらて取引されたり、グッズ・記念品の類が高額で扱われたり。確かに、版画でもグッズでも欲しい人がたくさんいれば高値で取引されるのは市場の原理ですし、それ自体が悪いこととは言えません。かつて、同じような感じで評価されていった作品もたくさんあります。ただ、版画はともかくグッズ類までもが交換会などの場所で頻繁に扱われるようになり、同じような物が次々と出される状況にこの美術商も嫌気が差してきたんだそうです。

アーティストによるアーティストらしいオリジナル作品よりも、場合によっては「またこれね…」という量産品が求められる。この仕事の楽しみとして「作品との出会い」があると思うのですが、それを感じる機会がだんだんと減ってきての発言だったかもしれません。

ちなみに、この美術商。今でもセカンダリーの取扱をメインにしていますが、新たなアーティストの発掘や展覧会開催の協力等、今までやっていなかった仕事も手がけ始めました。考え方は人それぞれでしょうが、自分にとっては共感を覚える活動に思えてなりませんでした。

というわけで、またノンビリと更新する予定ですのでお付き合い下さい。

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