・2022年の美術売買
投稿したと思ったら、何と「下書き保存」のまま(汗)。気付いたのが半年以上経ってからという、何とも放置状態のブログです…。大したことを書いていませんが、せっかくなので「下書き保存」から「公開」にします。
相変わらずの放置状態ですが、2022年を振り返りたいと思います。
昨年は個人的にいろいろあった年でした。そのせいで仕事に影響が出てしまい、一昨年に続き美術商としての活動があまりできない1年となってしまいました。ただ、こういう時にネットというのは便利なもので、時間のあるときにネットオークションを覗いたり、オークションハウスの落札価格を追っていたという感じだったでしょうか? ポチポチと出品などもしていました。
頻繁にチェックしていると変化もわかりにくいところがありますが、ある程度時間をおいて落札価格を見ると陶器や骨董系の価格が落ちてきている感じで、仕入れの際に気を付けないと利益の出ない品を掴んでしまう、損をしてしまうという感じが以前と比べてますます増えてきたように思えます。
このブログでも「茶道をする人が少なくなって茶道具の需要が減った」とか「掛け軸を飾る人がいなくなって(和室や床の間が減って)掛け軸が売れない」ということを書いた記憶がありますが、景気が良くならない上に少子高齢化の日本。美術品・骨董品の素晴らしさは不変のものとして、それを買おうとする人が減ってきているのは認めざるを得ないところでしょう。日本人が自国の古美術品に興味を失い、海外からの観光客にお土産品として買い漁られる。そんな感じになってくるのかもしれません。
私が美術商を始めた頃、かなりの価値を持って扱われていた作品が、数分の一、あるいはもっと安価で流通するケースも増えてきました。一方、その時代その時代で求められる作品や、どんどん評価が上がる作家もいるものです。
ただ、商売ではなくあくまで美術品や骨董品を楽しもうとするなら「自分の気に入ったものを買う」。この鉄則を忘れてはいけません。以前と比べて流通する金額が下がった、つまり需要が減った作家の作品なり骨董品でも、作品そのものの魅力は不変です。それを飾って、あるいは使って楽しめるなら、むしろ手頃になった価格で買えるチャンスが増えたとも言えます。
これも何度か書いていますが、そういったものを安く拾って商売ではなく自分用にし楽しむケースも増えました。自分の好きな作家や巨匠が造った湯呑でお茶を飲む、ぐい呑で一杯やる…。名前だけに釣られてはいけませんが、お気に入りの良い器で飲むお茶やお酒はまた格別です。
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